こだわり詰まった 抱き枕 だいふく山

 

 かわいさはワールドワイド

 海外からのお客様も戻り始めた令和5年一月場所。

親方たちが接客する公式グッズ売店で、海外からのお客様に特に人気だったのは…

SuMALLのキービジュアルにも採用されている だいふく山の抱き枕。

 

 

「このかわいさに癒されたくて買っちゃいました」(アメリカ)

「自分の誕生日プレゼントに買って帰ります」(メキシコ)

 

中には一人1つずつ買って帰るグループも。

外国人だけでなく、お子様にも大人気な様子を見て、

開発に携わり、自身も売店に立つ三保ヶ関親方は

「やっぱり、購入してくださる姿を見るとうれしいですよね」。

 

 

最初は売れるか正直不安だった

 

しかし、開発当初は不安もあった。

三保ヶ関親方は「自分がこういう人形とか買わないから、不安で。でも、デザイナーさんのこだわりを見て、発売を決断しました」と当時を振り返る。

 

発売までに制作されたサンプルは4体、完成までに要した期間は約2年。

時間と手間をかけ、こだわりを商品に落とし込んだのは、幼いころから祖父と相撲を見ていた相撲好きのデザイナー、西野美々さんだ。

 

開発のきっかけについて西野さんは「お相撲さんは稽古の後、冷たい床にぺたっと寝転んで昼寝をすると伺い、抱き枕にできるかなと思いました」。

「ほっぺが黒いお相撲さんがいると思うのですが、だいたい手を枕にしてうつ伏せで寝てるんですよ。それでほっぺに角質ができちゃうみたいで」と三保ケ関親方は説明する。

 

その話を聞いた西野さんは、もともとの両手を下にした姿勢から、両手にマジックテープを付けることで手を枕にしている姿勢を表現できるように変更した。

 

よりリアルな力士に近づけようと、三保ケ関親方は「だいふく山のほっぺはピンクだけど、最初は黒くしてって言ったんです。でも黒くするとかわいくなくなるからピンクになりました」と笑いながら話した。

 

西野さんはお昼寝の姿勢だけでなく、素材選びにもこだわりが。

「最初のサンプルでは生地がストッキングのような薄いものだったので、下の素材の色が透けて変になってしまって……お相撲さんの肌の色から遠くならないように二枚重ねにするなど色々試しました」

 

開発当初は夏だったためひんやり冷感生地だったが、試行錯誤を重ねるうちに季節は巡っていき、冬に向けたふわふわの生地に変更したことで、納得のいく現在の生地にたどりついた。

三保ヶ関親方は、フォルムについて、

「ファンの方から『お相撲さんのお腹に触りたい』とか『お腹を枕にして寝たい』とか思っているんじゃないかという意見があったんです。私たちは相撲を提供する側の人間なのでわからないんですけどね」とのお客様からの声を受けたと当時を振り返る。

 

西野さんは、その思いも形に落とし込んだ。

「お腹もお尻も最初のサンプルよりぽっこりさせて、足は極力短く。顔も真横じゃなく斜め45度くらいの角度になっていているところもこだわりです」(西野さん)

 

再現するのも一苦労

ファーストサンプルで上がってきた人形を見て、西野さんは驚いた。

「まわしじゃなくてパンツのようなものになっていたんです」

 

デザイン案をサンプルとして形にする工場に、まわしの締め方や形を伝えるのが難しかったと西野さんは振り返る。

 

実際の力士と同じ締め方を再現するべく、西野さんは自身でまわしについて調べるだけでなく、三保ヶ関親方にも相談し工場に伝えた。

 

三保ヶ関親方からはまわしの位置についてもアドバイスがあった。

「本物のお相撲さんと一緒で、きちんとおへその下にまわしがきているんですよ」

 

締め方や位置までこだわったまわしの色は紫。

「(日本相撲)協会の色ですし、関取しか使えない色なので、だいふく山の番付がなんとなくわかるかもしれませんね」

 

髷に忍ばせたお相撲さんの香り

 

髷からはお相撲さんの香りが。

 

「抱き枕の販売以前に、鬢付け油の香りを表現したリップクリームとハンドクリーム販売したんですよ。だったら抱き枕の髷にも鬢付け油の香りを付けちゃおうと考えました。抱き枕を抱えて寝るときお相撲さんのような匂いがふわっと香ると癒される方が多いんじゃないかな」と親方。

 

鬢付け油の香りはバニラの香りで表現。

髷に取り外し可能な香り袋を忍ばせることで、お相撲さんと同じように香る抱き枕が完成した。

 

 

子どもたちの反応を見て、決断

三保ヶ関親方は、自身では抱き枕を買わないからこそ、リサーチのために国技館のキッズルームにサンプル置いて反応を見てみたという。

 

だいふく山はたちまち子どもたちの間で大人気になった。

 

「子供たちがみんなかわいいと抱っこしてくれて、嬉しかったです」と西野さん。

 

三保ヶ関親方は「子どもたちのよだれとかですごく汚れてしまって。でもそこまで遊んでくれたなら」と商品化を決断した。

 

癒しのキャラクターグッズで相撲を身近に感じてほしい

 

「相撲って聞くと、ちょっと敷居が高いとかお堅いイメージを持つ方もいらっしゃると思います。でも、実はこういった身近に感じていただけるグッズもたくさんあるんです。

だいふく山抱き枕を普段から使っていただいて相撲を身近に感じていただけたらいいなと思います」三保ヶ関親方はだいふく山の背中をなでながら語った。

 

西野さんは「抱き枕を買ってくれた方が、癒やしグッズとして身近に置いてずっと使っていただけたらすごく嬉しいです」と思いを語った。

 

三保ヶ関親方と西野さんのこだわりが詰まった、SuMALLの人気商品。

ぜひご自宅で、だいふく山に癒されてみてはいかが。

【予約注文】抱き枕 だいふく山 – お相撲さんのショッピングモール SuMALL(すも〜る) (sumo.or.jp)

三保ヶ関 篤志(みほがせき・あつし)

  前頭筆頭 栃栄。現在は地方場所(福岡)指導普及部・社会貢献部。

 

西野 美々(にしの・みみ)

 株式会社アルタ 企画部

 

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